Irish tradの反戦歌です。有名曲だと思いますが、セッションで演奏されるイメージはありません。個人的にはShanachieのオリジナル曲帰ってきたジョニーの元ネタとして記憶しています。
Wikipediaの解説によると、19世紀はじめに作られた歌で、Kandyan Wars(イギリス東インド会社による、スリランカのキャンディ王国に対する侵略戦争)から帰還したアイルランド人兵士を題材にしています。もっとも、メロディはもっと古いもので、起源がはっきりしないようです。
こちらで日本語の訳詞と解説を読むことができます(上野洋子さんのHPより)。
楽譜はThe Sessionから。コメント欄で歌詞も紹介されています。
歌詞の違うバージョンもいろいろあるようですが、有名なのはアメリカ版のWhen Johnny Comes Marching Homeでしょうか。英雄として故郷に凱旋した兵士を祝福する内容で、南北戦争の際、士気を高めるために南北両陣営で歌われたそうです。作詞者のPatrick Gilmoreはアイルランド出身の移民で、北軍の軍楽隊長として活躍しています。
アイルランド出身のPatrick Gilmoreがアイルランド版を知らなかったとは考えにくいでしょう。あえて同じメロディを使ったうえでアイルランド版と正反対に陽気な場面を描いているところに注目すると、英雄となって故郷に錦を飾るのだと気勢をあげる歌というより、なんとしても生きて帰るのだという切実な祈りの込められた歌だと感じます。同じアメリカ人同士で血を流しあっていることも考えると、歌詞とは裏腹に、本当はアメリカ版の方がいっそう悲痛な歌なのかもしれません。
ちなみにアメリカのJohnnyはPatrick Gilmoreの姉(妹?)の婚約者で、北軍の砲兵大尉だったJohn O'Rourkeとのことです。John O'Rourkeは無事復員し、Patrick Gilmoreの義兄(弟?)になっています。
音源
- 343. Johnny, I Hardly Knew Ye (Traditional Irish)
- ギターの弾き語り。訥々とした歌い口がよく合います。
- When Johnny Comes Marching Home - U.S. Military Band
- Johnny, I Hardly Knew Yeのアメリカ版であるWhen Johnny Comes Marching Home。U.S. Military Academy Bandの演奏。メロディは同じですが、やはり曲調が全く違います。
- 参考:帰ってきたジョニー
- Shanachieのウェブサイト内で一部試聴できます。パーカッションのかっこよさが尋常じゃありません。フィドルの間奏もかなりかっこいいのですが、試聴音源ではフィドルが入った直後で終わってしまっているのが残念です。
コメント
私は外国人中心のセッションで聴いて、この曲に夢中になってしまいました。バウロン叩きながら、自分でもぜひ唄ってみたいです。
私はダルトン・トランボの「ジョニーは戦場へ行った」のイメージですね。
アイリッシュパンクのバンドもカバーしてます。Johnny, I Hardly Knew Ya - Dropkick Murphys
http://www.youtube.com/watch?v=QEUmJR3-Um8
おお、バウロン弾き語りはかっこいいですね。
本場の人のライブだとときどき見かけますが、日本人だと珍しくてなおいいんじゃないでしょうか。
ぜひ!
いろんなミュージシャンがカバーしてるので、曲名で検索するといろいろ出てきますね。
個人的にはKaran Caseyのバージョンが好きです。